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2024.08.22

根管治療は何回やるの?回数や治療の流れを解説!

こんにちは。神戸市中央区「新神戸駅」より徒歩3分にある医療法人アートセンター歯科 新神戸アート歯科・矯正歯科です。

歯の神経のイメージ

歯科医師から根管治療を行うと伝えられ、不安な気持ちになった方もいらっしゃるでしょう。根管治療とはどのような治療で、何回くらい通院する必要があるのでしょうか。具体的な治療の流れなども気になるところです。

今回は、根管治療の回数や治療の流れについて詳しく解説します。根管治療の回数を減らせるかどうかについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

根管治療とは?

根管治療のイメージ

根管とは歯の根の部分を指す専門用語です。具体的には、歯の中心部分に位置する歯髄腔から歯の根っこの先端にまで続く細い管のことを指します。この管の中には、神経や血管が通っており、歯に栄養を供給する役割を担っています。

根管治療とは、根管内を治療することで、感染した神経や血管を取り除く処置が中心となります。これにより、痛みを伝える神経を取り除き、歯の内部が清潔になることで、再び感染するリスクを軽減します。

例えば、虫歯が進行して神経にまで達すると、激しい痛みが生じることがあります。このようなときに、根管治療によって神経を取り除けば、痛みが軽減します。さらに被せ物をすることで歯の機能を維持できます。

根管治療が必要な理由

根管治療が必要になるのは主に歯髄が感染し、炎症を起こしている場合です。例えば、虫歯が進行して歯の表面だけでなく、深部にある歯髄にまで達すると、細菌が侵入し、神経や血管に感染します。

この状態を放置すると感染がさらに広がり、歯の根元に影響を及ぼすことがあるのです。根元まで感染が広がると抜歯が必要になることもあるでしょう。

また、事故などの衝撃で歯がダメージを受け、歯髄が損傷した場合にも、根管治療が必要になることがあります。

根管治療の目的

根管治療の目的は痛みの軽減のほかに、歯の保存と、再感染の防止があります。根管治療は歯を残すための最終手段といえます。根管内の感染や炎症を完全に取り除き、被せ物を装着することで、しっかり咀嚼できる歯として機能するようになります。

根管治療の流れ

歯髄の除去をしているイメージ

根管治療の流れを確認しましょう。

治療前のカウンセリングと検査

根管治療を始める前に、歯科医師はカウンセリングを行って、症状や問題点を把握し、適切な治療計画を立てます。また、必要に応じて検査も実施します。例えば、目視による口腔内検査やレントゲン撮影、CT撮影などです。

これらの検査結果をもとに、歯の状態を正確に診断します。治療にかかる期間や費用についても説明があるでしょう。不明点や不安なことがあれば質問しましょう。

歯髄の除去

治療の最初のステップは、歯の内部にある歯髄とよばれる神経や血管を含む組織の除去です。これを抜髄といいます。抜髄を行うときは、まず局所麻酔を施し、虫歯部分を除去します。その後、専用の器具を使用して歯髄を慎重に取り除きます。

治療中は麻酔が効いていますが、治療後に痛みを感じることがあります。痛み止めや、必要に応じて抗生物質などが処方されることが多いです。

根管の清掃と消毒

歯髄を除去したあとは根管内を清掃・消毒します。歯科医師は専用の器具を使用して根管内に残った組織を取り除きます。さらに薬剤を用いて根管内を洗浄し、殺菌します。また、根管の長さや形状も正確に把握します。

根管内への薬剤充填と仮封

清掃と消毒が終わったら、根管内に薬剤を充填し、仮のふたで封鎖します。炎症が強い場合はこの処置を数回繰り返します。これによって根管内の細菌を減らし、感染のない状態にします。

根管充填

根管内が無菌状態になったことを確認後、根管充填を行います。これは根管にあいた穴を埋める処置です。根管の状態を再確認したら、根管の先端まで隙間なく、専用のシーリング剤を用いて完全に封鎖します。この処置により、根管内への細菌の再侵入を防ぐことができます。

土台作り

根管充填後、歯の強度を回復させるために土台を作ります。土台には、歯髄を除去して脆くなった歯を補強する役割があります。

土台にはメタルコアとファイバーコアがあります。ファイバーコアは新しい素材で、金属アレルギーの心配がなく、しなやかなので歯の根を壊しにくいとされています。

被せ物の装着

歯型を取り、歯科技工士が被せ物を作成します。被せ物が完成したら歯に装着し、かみ合わせの最終調整を行います。

被せ物は保険が適用される金属のほかにも、自然な歯の色に近いセラミックやジルコニアなどを選択できます。被せ物の材質や色の希望があれば歯科医師に伝えましょう。

根管治療の回数

根管治療をしている様子

根管治療の回数はどれくらい必要なのでしょうか。根管治療の回数の目安や回数に影響を与えるいくつかの要因、そして回数が多いケースと少ないケースの違いについて確認しましょう。

通院回数の目安

一般的に、根管治療は3〜5回程度の通院が必要とされています。治療は通常、週に1回のペースで行われ、治療期間は1か月~1か月半ほどになることが多いです。

前歯の治療は3〜4回程度で終わることが多いですが、奥歯は根管が多く、複雑なため、4〜5回かそれ以上の治療が必要になることがあります。

根管治療の回数を変える要因

根管治療の回数は、いくつかの要因によって変わります。

根管の数と複雑さ

歯には通常、1本以上の根管があり、その数や形状の複雑さが治療の難易度に影響します。特に奥歯は複数の根管を持つことが多く、治療回数が増える要因となります。

また、根管が複雑な形状をしている場合には慎重に作業しなければならず、1回の治療に時間がかかるため、通院回数が増えることがあります。

感染の深刻さ

根管内の感染がどれほど深刻かによっても回数が変わります。感染が広範囲に及んでいる場合、徹底的な洗浄と消毒が必要となり、治療回数が増える可能性があります。

反対に、感染が軽度であれば、少ない回数で治療が完了することがあります。

追加の治療の有無

治療中に予期せぬ問題が発生した場合、追加の治療が必要になることがあります。例えば、根管の壁に穴が開いている場合や、治療器具が根管内で折れた場合などです。治療器具が根管内で折れたとしてもマイクロスコープを使って除去できます。

ただし、こうした問題が発生した場合はより多くの時間がかかるので、通常の治療よりも通院回数が増えることがあります。

回数が多いケースと少ないケースの違い

回数が多いケースと少ないケースには、どのような違いがあるのか整理しましょう。

回数が多いケース

根管が複雑である場合や感染が広範囲に及んでいる場合、治療中に問題が発生した場合には回数が多くなるでしょう。このような場合、多くのステップを踏んで治療を行う必要があるためです。

また、過去に根管治療を行った歯にトラブルが生じて再治療する場合も、初回よりも難易度が高くなり、回数が増えることがあります。

回数が少ないケース

根管が単純で、感染が軽度である場合、または初回の治療で全て順調に進んだ場合は、回数が少なくて済むことがあります。前歯は奥歯に比べて根管の数が少ないため、通常は回数が少なくなります。

また、この後詳しく取り上げるように、高度な機材を使用し、効率的に治療を行うことで回数を減らせるケースもあります。

根管治療の回数は減らせる?

根管治療の回数は減らせるか考えている人

根管治療の回数を左右する要因には、変えられるものと変えられないものがあります。例えば、根管の数や形状には個人差があり、これらは変えられない要因です。

一方、感染の深刻さは、治療を開始するタイミングによっても変わってきます。また、歯科医院の設備や歯科医師の技量についても、歯科医院の選び方次第で変えることができます。

ここでは、根管治療の回数を減らすためのポイントを確認しましょう。

経験豊富な歯科医師のもとで治療を受ける

根管治療は技術的に難しい治療のため、知識と経験が豊富な歯科医師のもとで治療を受けることで、効率的に治療を進めることができます。経験豊富な歯科医師は複雑な根管の形状にも対応でき、必要以上に治療回数が増えることもないでしょう。

設備が充実した歯科医院を選ぶ

歯科医院が導入している機材の性能も回数に影響を与えます。例えば、マイクロスコープや歯科用CTを使用することで、根管内の状態を正確に把握し、的確な治療を行うことができます。これにより、治療の精度が向上し、再治療の必要性が減少するでしょう。

早めに治療を開始する

深刻な状態になってから治療を始めるよりも、軽度の段階で治療を開始したほうが通院回数を減らせます。根管治療においては、感染の度合いが高ければ清掃と消毒に多くの時間が必要になります。

さらには、虫歯が進行する前に発見・対処することで、根管治療そのものが不要になる場合もあります。

治療の中断を避ける

治療の中断を避けることは重要です。根管治療を長期間中断すると再感染のリスクが高まります。

根管治療では最後まで治療を終えていなくても、歯髄の除去後に痛みの症状が改善することがあります。痛くないからといって通院を途中でやめると、再感染によって治療のやり直しが必要になったり、場合によっては歯を残せなくなったりする可能性があります。

そのため、根管治療が完了するまでは、必ず治療を継続するようにしましょう。

まとめ

根管治療をして健康的な口元になっている人

根管治療とは、歯の根の部分に対する治療です。基本的には虫歯が進行して歯の神経を抜く必要があるときに行われます。この段階では多くの場合、虫歯に伴う痛みもかなり強くなっているでしょう。根管治療では歯の神経を取り除くので、痛みを改善できます。

根管治療は何度か受けなければなりません。治療を受ける回数は、根管の数や複雑さ、感染の状態などによって異なります。

痛みがなくなったからといって治療を中断してはいけません。最後まで治療を受けないと、再感染するリスクが高まります。根管治療は長期にわたる治療ですが、最後までしっかりと治療を受けましょう。

根管治療を検討されている方は、神戸市中央区「新神戸駅」より徒歩3分にある医療法人アートセンター歯科 新神戸アート歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。

当院では、歯を残す治療、歯並びを治す治療、綺麗な口元にする治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。

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