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2024.07.25

根管治療とは?治療が必要になるケースと流れも解説!

こんにちは。神戸市中央区「新神戸駅」より徒歩3分にある医療法人アートセンター歯科 新神戸アート歯科・矯正歯科です。

根管治療が必要な神経の模型

虫歯の治療を進める中で、根管治療が必要になることがあります。根管治療とは、歯の根元を掃除するための治療で、健康な歯を残すことや、虫歯の再発を予防することを目的に行います。

ただし、根管治療は全ての症状で行われるわけではありません。

ここでは、根管治療が必要になるケースや、根管治療の流れなどについて解説します。

根管治療とは?

模型に根管治療をしている様子

根管治療とは、歯の根元の部分を綺麗に清掃するための治療です。虫歯の細菌が歯髄まで入り込むと、歯髄が細菌に感染したり壊死したりします。

歯の外側はエナメル質で覆われており、内側に象牙質があります。象牙質のさらに内側に、歯髄と呼ばれる組織があります。歯髄には神経や血管が集まっており、痛みなどの感覚を得たり、歯に酸素や血液などの必要な栄養を運んだりしています。

虫歯が歯髄まで入り込んだ場合、自然に改善することありません。放置すると激しい痛みがしょうじ、いずれ骨が溶けて歯が抜け落ちる可能性があります。

根管治療では、感染した歯髄を取り除き、歯の内部を清掃・洗浄します。歯の痛みや炎症などの症状を取り除く治療です。

ただし、根管治療は歯科治療の中でも非常に難しい複雑な治療といわれています。虫歯が再発しないように、しっかりと細菌を除去することが重要です。

根管治療を行わないと

根管治療では感染したり壊死したり、問題が生じている歯髄を取り除きますが、歯髄には痛みを司る神経が存在します。細菌感染した歯髄を放置していれば、歯が激しく痛むようになるでしょう。熱いもの冷たいものでしみるなどの症状も現れるようになります。

また、歯髄には毛細血管が張り巡らされているため、血管が痛んでしまうと歯に栄養が供給されなくなります。この場合、歯の変色が起こるだけではなく、歯が脆くなることで破損・脱落につながる可能性があるでしょう。

免疫力も低下するため、歯の根元の炎症なども起こります。

根管治療が必要になるケース

根管治療が必要なケースイメージ

根管治療は、次のようなケースで必要になります。

歯髄炎

虫歯が進行し、歯髄にまで細菌感染が広がっている状態です。歯髄炎になると強い痛みが生じ、温かいものや冷たいもので歯がしみるなどの症状が現れます。

炎症が回復する場合は歯髄を除去する必要はありませんが、炎症が回復しない場合には根管治療を行います。この場合、抜髄と呼ばれる歯髄を除去する処置を行います。

歯髄壊死

歯髄炎を放置していると悪化し、歯髄壊死を引き起こします。歯髄壊死は、歯の神経が死んでしまっている状態です。虫歯や歯周病の進行だけではなく、転倒時に口元に衝撃を受けたなど、強い負荷がかかった場合にも起こります。

歯髄壊死になると、痛んだりしみたりする感覚がなくなるので改善したと思う方もいるでしょう。

しかし、神経が壊死して感覚がなくなっただけで、症状が改善されたわけではありません。歯の色が変わり、歯根の先には膿が溜まっていきます。

歯髄壊死の場合は、根管治療で歯髄やその周りの汚れを綺麗に掃除し、消毒を行います。

歯根嚢胞

歯髄壊死から時間が経過すれば、歯根の先に歯根嚢胞と呼ばれる膿の袋ができます。歯根嚢胞は自覚症状がないため、レントゲン撮影で発覚することがあります。症状が進行すれば袋が肥大化するため、歯槽骨を溶かして歯がぐらつくなどの症状が現れるでしょう。

また、歯根嚢胞が上の歯にできた場合、副鼻腔炎を引き起こすこともあります。進行すると口臭が発生・悪化するでしょう。

フィステル

歯根嚢胞ができると、歯茎にフィステルと呼ばれる白いできものができることがあります。フィステルは、ニキビや口内炎のような見た目をしています。

フィステルは膿の出口なので、自分で潰さないように注意しましょう。歯科医院で歯の根管治療を行い、膿がなくなれば改善します。

根尖性歯周炎

細菌感染が根尖にまで広がった状態を根尖性歯周炎と呼びます。炎症によって歯槽骨の内部に膿が溜まるため、歯を支える顎の骨が溶かされていきます。これに伴い、激しい痛みや歯肉・顎の腫れが起こります。痛みで眠れなくなることもあるでしょう。

根尖性歯周炎は虫歯が進行して発生することもありますが、一度根管治療をした歯が根尖性歯周炎を引き起こす割合が高いです。

根管治療の流れ

根管治療中のイメージ

根管治療は複雑で技術が必要な治療で、複数の工程を経て進みます。根管治療の具体的な流れを確認しましょう。

検査

口腔内の状態を確認するために、精密検査を行います。歯の状態を視診した後、レントゲン撮影・CT撮影などの画像検査で正確に状態を把握します。

検査結果をもとに、治療方針を決定します。

抜髄

検査の結果、根管治療が必要だと判断される場合には根管治療を開始します。根管治療では、まず細菌に感染した歯髄を除去する抜髄を行います。抜髄には、ファイルやリーマーという専用の器具を使用します。

虫歯になっている歯質も削り、細菌を綺麗に取り除いていきます。

洗浄・消毒

抜髄を除去した後は、根管内の汚れを綺麗に取り除きます。根管内を清掃した後は、薬品で洗浄して根管内を殺菌します。

根管充填

歯髄を取り除いた後、根管内は空洞になります。空洞のままだと細菌が入り込んで繁殖する可能性があるので、根管の中に専用の薬剤を入れる根管充填という処置を行います。

その後は仮の蓋を歯に被せ、1週間ほど置きます。根管内が完全に綺麗になるまで、洗浄と薬剤を入れる治療を繰り返します。

仮蓋は最終的に使用する人工歯ではなく、1週間後には外す前提で被せます。そのため、強度や耐久性は高くありません。次の通院までは、患部で噛まない、強く歯磨きしないなど、注意して過ごしましょう。

根管内が綺麗になるまで何度が通院しなければなりませんが、途中で通院を止めてしまうと細菌が増殖して再び炎症や痛みが生じます。最後まで治療を続ければ歯を残せる可能性が高まるので、指示された頻度で受診してください。

専用の薬剤を詰める

根管内が完全に綺麗になれば、最後に根管の先端まで隙間ができないように専用の薬剤で詰め物をします。この詰め物は、歯の根管内に細菌が侵入することを防ぐ役割があります。

土台を作る

詰め物をした上に土台を作っていきます。土台には金属やプラスチックなどの素材があるので素材を選んで歯に立てます。

歯の土台は基礎になる部分であり、素材によって耐久性が異なります。土台には保険診療の素材と自由診療の素材があるので、歯科医師と相談しながら決めてください。

クラウンを被せる

土台ができたら、その上にクラウン(被せ物)を被せます。クラウンとは、人工の歯です。

セラミックや金歯などさまざまな素材があり、素材によって特徴が異なります。また、保険が適用されるか否かも異なります。

クラウンは噛み合わせなどを調整する必要があるため、型取りをして一人ひとりに合ったものを作成します。クラウンが完成するまでは仮歯で過ごします。

まとめ

根管治療の説明をしている歯科医師

根管治療は、細菌感染した歯の根元を綺麗にするための治療です。根管には健康な歯を維持するために必要な歯髄があるため、治療しなければ痛みが強くなるだけではなく、最終的に歯が抜け落ちてしまう可能性があります。

根管治療は複数回の通院が必要になることが多いですが、虫歯の再発を予防するためには根管を完全に綺麗に掃除しなければなりません。治療を途中で止めず、最後までしっかり通院しましょう。

根管治療を検討されている方は、神戸市中央区「新神戸駅」より徒歩3分にある医療法人アートセンター歯科 新神戸アート歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。

当院では、歯を残す治療、歯並びを治す治療、綺麗な口元にする治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。

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