こんにちは。神戸市中央区「新神戸駅」より徒歩3分にある医療法人アートセンター歯科 新神戸アート歯科・矯正歯科です。

PMTC（Professional Mechanical Tooth Cleaning）とは、専門家による徹底した歯面清掃です。虫歯や歯周病のリスクを軽減し、口腔内を清潔に保つために行われます。

この記事では、PMTCの概要、メリット、実際の流れ、受ける頻度、費用について詳しく解説します。

PMTCとは？

PMTC（Professional Mechanical Tooth Cleaning）は、歯科医院で行われる専門的な歯面清掃のことです。専用の機器とフッ化物入りの研磨剤を使用し、通常の歯磨きでは除去しきれない歯石や磨き残しのプラークを徹底的に取り除きます。

行うことで、虫歯や歯周病になりにくい口腔環境に整えられるでしょう。歯と歯周組織の健康を維持するためには、日常のホームケアと歯科医院での専門ケアを両立させることが重要です。

自宅でのプラークコントロールも重要ですが、どうしても磨き残しが発生する部位があります。例えば、歯と歯の隙間、歯の根元、奥歯の後ろ、矯正装置の周り、歯周ポケット、歯並びの悪い部分などが挙げられます。

これらの部位にはプラークが蓄積しやすく、やがて石灰化して歯石となります。歯石は、セルフケアでは除去できません。

PMTCは、歯科医師や歯科衛生士といった専門家が行います。ホームケアでは手が届かない部位を中心に、全ての歯面から歯石とプラークを除去します。歯石の除去にはスケーラーと呼ばれる器具を使用し、機械的に歯石を取り除きます。

また、歯の表面に付着したプラークや着色を専用の機器とフッ化物入りの研磨剤で磨き上げます。歯の表面が滑らかになるので、プラークの再付着を防ぐ効果も期待できます。

PMTCは、定期的に受けることでその効果を維持できます。定期的にPMTCを受けることで、ホームケアだけでは防ぎきれない口腔トラブルを予防し、歯と歯茎の健康を長く保ちましょう。

PMTCのメリット

PMTCには多くのメリットがあります。その中でも特筆すべきなのは、虫歯・歯周病予防、着色汚れの除去、そして口臭対策でしょう。

虫歯・歯周病予防

PMTCの最大のメリットは、虫歯や歯周病を予防できることです。細菌が産生する粘性のある物質（バイオフィルム）は、歯の表面にしっかりと付着します。これがプラークの形成を助長し、虫歯や歯周病の原因となります。

通常の歯磨きではバイオフィルムを完全に取り除くことは困難ですが、PMTCでは専門的な器具と技術を用いて効果的に除去します。バイオフィルムを除去すれば、口腔内の細菌数が大幅に減少し、虫歯や歯周病のリスクを大幅に低減させることが可能です。

また、PMTCで使用される特殊な研磨剤と機器によって歯の表面が滑らかになるため、汚れやプラークが再び付着しにくくなる効果もあります。長期的に口腔内の健康を維持することが可能になるでしょう。

着色汚れの除去

PMTCのもう一つの大きなメリットは、歯の着色汚れを取り除けることです。

日常的なブラッシングだけでは、ステイン（着色汚れ）を完全に除去することは難しいです。ステインは、飲食物やタバコの喫煙によって歯に付着し、歯の黄ばみやくすみの主な原因となります。

PMTCでは、専用の研磨剤や機器を使用して、頑固なステインをしっかりと除去します。歯本来の白さを取り戻すことができるでしょう。

特に、紅茶やコーヒー、赤ワイン、タバコのヤニ、カレーやチョコレートなど、着色しやすい食品や飲み物を日常的に摂取している方にとって、PMTCは非常に効果的です。

口臭対策

口臭の原因は主に、飲食物、唾液の減少による口腔内の細菌増殖、そして病気の3つです。特に、口臭の80％以上は口内細菌による揮発性のガスが原因とされています。ガスを抑制するためには、口腔内を清潔に保ち、唾液の分泌を促すことが重要です。

PMTCは、口臭の原因となる歯垢や歯石を徹底的に除去するため、口腔内を清潔な状態に保つのに非常に有効です。専門家による清掃で口腔内の細菌が減少し、唾液の分泌も促進されるため、口臭の発生を防ぐことができます。

さらに、清潔な口腔環境を維持することで、揮発性ガスの生成を抑え口臭を大幅に軽減できるのです。

PMTCの流れ

以下に、PMTCの具体的な流れについて説明します。

問診

最初に、殺菌効果のあるうがい薬でうがいします。その後、患者さまの気になっている点や疑問を伺います。日頃から疑問に思っていることなどについて相談しましょう。

歯のチェック

次に、現在の歯の状態を把握するために、染め出し液を歯全体に塗布します。歯磨きで磨き残した汚れをピンク色に染め出すため、プラークや歯石の量を確認するのに有効です。

歯の状態によっては、PMTCを行う前に歯石取りを実施する場合もあります。

専門の機械を使ってクリーニング

歯のチェックが終わると、強い歯にする効果があるフッ素入りの研磨ペーストを、歯と歯の間や歯と歯茎の境目に注入します。研磨ペーストの細かさは、患者さまの歯の状態に応じて4種類から選択します。

研磨ペーストの注入が完了したら、専門の機械を使ったクリーニングが始まります。ゴム製のチップや回転式ブラシを使用し、歯の表面に付着した汚れを丁寧に取り除きます。道具は柔らかいため、歯や歯茎を傷つけることはなく痛みも感じません。

仕上げのフッ素コーティング

歯のクリーニングが完了し、歯がつるつるになったら、最後にフッ素コーティングを行います。フッ素ジェルを歯の表面に塗布し、数分間放置してフッ素を歯に浸透させます。フッ素がしっかり浸透したら終了です。

PMTCの後は、フッ素の浸透が非常に良くなるため、虫歯予防効果が大幅に高まります。フッ素を効果的に浸透させるために、PMTC直後の1時間は飲食や歯磨き、うがいを避けるように指示されることがあります。

担当歯科衛生士からのアドバイス

最後に、担当の歯科衛生士が今後の歯磨き方法や食生活の注意点、そしてPMTCを受ける頻度などについてアドバイスを行います。

PMTCを受けることだけでなく、日常生活における習慣や口腔ケアも非常に重要なので、疑問点などがあれば遠慮なく聞いておきましょう。；

PMTCを受ける頻度

PMTCを受ける頻度は、歯の状態や生活習慣、食生活により異なります。どれだけ丁寧に歯を磨いても、時間の経過とともに歯垢（プラーク）や歯石は再び付着してしまうため、定期的にPMTCを受けることが重要です。

一般的に、PMTCを受ける頻度は3～6か月に一度が推奨されています。歯垢や歯石が再び付着する前に取り除くためです。

しかし、虫歯や歯周病になりやすい方、歯並びが悪く磨き残しが生じやすい方、喫煙習慣のある方は、1～2か月ごとにPMTCを受けるよう指示されることもあります。

どのような方でも、適切な頻度でPMTCを受けるためには歯科医師に相談することが重要です。歯科医師のアドバイスに基づいて、自分に合ったペースでケアを受け長期的に口腔の健康を守りましょう。

PMTCの費用

PMTCは自費診療のため、各クリニックが料金を設定できます。一般的な相場は60～90分のクリーニングで8,000～1万5,000円程度です。料金はクリニックによって異なり、安いところでは5,000円以下、高いところでは2万円を超えることもあります。

PMTCは予防を目的とした口腔ケアであり、保険が適用されないため自由診療となります。保険診療のクリーニング（歯石取り）は3,000～4,000円程度と安いですが、PMTCは保険の制約を受けずに細かい部分まで丁寧にケアできるのが特徴です。

まとめ

PMTC（Professional Mechanical Tooth Cleaning）は、歯科医院で行う専門家による徹底した歯面清掃です。専用の機器とフッ化物入り研磨剤を使用し、歯磨きでは除去できない歯石やプラークを取り除きます。

虫歯や歯周病のリスクを大幅に低減する効果が期待できるでしょう。

PMTCを受ける頻度は、歯の状態や生活習慣によって異なりますが、一般的には3～6か月に一度のペースです。虫歯や歯周病のリスクが高い人や、喫煙者、歯並びが悪い人は、1～2か月ごとに受けると良いでしょう。

PMTCを定期的に受けることで、長期的に歯の健康を守ることが可能です。

PMTCを検討されている方は、神戸市中央区「新神戸駅」より徒歩3分にある医療法人アートセンター歯科 新神戸アート歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。