叢生

叢生とはどのような
歯並びなのか?

叢生とはどのような歯並びなのか?叢生は不正咬合の代表的な症例です。
前歯の重なり互い違いの歯並びになることから、デコボコした見た目になります。
叢生は「乱ぐい歯」とも呼ばれるほど、乱れた歯列を指しています。
咀嚼を必要としない食生活が多くなった日本において、最も多い不正咬合の症例です。

八重歯も叢生の一種です

八重歯は叢生の一種で、歯が生えるスペースが足りずに犬歯が前に押し出された状態の不正咬合を言います。
一昔前までは付け八重歯というのが流行るほど「チャームポイント」として考えられてきましたが、現在は八重歯を矯正したいというニーズは増えています。
詳しくは八重歯のページで解説していますので、そちらを御覧ください。

現代の子供に多い叢生

現代の子供に多い叢生校医などが子供の歯科検診を行うと、以前は虫歯が多いことが問題となっていましたが、最近は叢生の子供が多いという問題が明らかになってきています。
その多くが「咀嚼を必要としない食生活」が起因で、顎の成長が促されず、歯の生えるスペースができずに窮屈に永久歯が生えてくることで、叢生になってしまっているケースが多いです。
つまり、大人の叢生に悩んでいる方は子供の頃の食生活や悪習癖によって叢生になっている可能性がありますので、本来は子供のうちに叢生の矯正治療を行い解決することが重要であると言えます。

永久歯になったら
急に叢生になった!

歯列矯正をご希望の親御さんからよく聞くことは、「乳歯のときは綺麗な歯並びだったのに、永久歯になったら叢生になった」ということです。
これは、乳歯に比べ永久歯のほうが大きいので、結果的に歯が生えるスペースが足りずに叢生になるケースです。
矯正には1期治療2期治療というものが存在しますが、多くは6歳程度から始めることが目安とされている1期治療で顎の成長を促すことで改善できるケースもあります。そのため、お子様の歯列が気になったら早めに相談することが大切です。

叢生の原因

叢生の主な原因は、骨格的な問題と後天的な問題があると考えられています。
どちらか一方である場合と双方が絡んでいる場合があり、双方が絡むと難症例化するケースが多く見られます。 その2つの原因について解説します。

骨格的な問題

  • 顎の成長が足りず、歯が生えるスペースがない
  • 顎のサイズに対して歯のサイズが大きい場合
  • 遺伝的な問題

遺伝的な問題

  • 悪習癖(指しゃぶり・舌や爪を噛む・唇を噛むなど)
  • 乳歯が早期脱落してしまった
  • 舌の筋力が足りずに顎の成長が促されなかった

わかりやすく骨格的な問題と後天的な問題に分けましたが、この双方が絡み合って叢生になることもあります。大人の方には歯列矯正にて改善するしか方法はありませんが、お子様の場合は1期治療やMFT(口腔筋機能療法)を行うことで改善するケースがあります。1期治療やMFTを行ってもまだ綺麗に歯が並びきらなかったとしても、1期治療をすでに行っているので2期治療の期間が短くすみます。

叢生の矯正治療について

大人の叢生の矯正治療

大人の叢生の矯正治療大人の場合は顎の成長が止まっているため、顎の大きさを変えることはできません。したがって、

  • 抜歯を行って歯を並べるスペースを作る
  • わずかに奥歯を後方へずらしていくことでスペースを作る
  • 歯冠形態修正によって歯を並べるスペースを作る

というように、歯を並べるためのスペースを作り、綺麗な歯列にするために装置を使用して矯正治療を行う形になります。
非抜歯で対応可能な場合は、歯を外側に並べることになりますが、 原因が顎のサイズや歯の大きさが関連することが多いため、抜歯になるケースが多いです。

子供の叢生の矯正治療

子供の叢生の矯正治療マウスピースタイプもしくは固定式の装置を装着して少しずつ顎の幅を広げて歯が並ぶスペースを作っていきます。
約1年程度で歯が並ぶスペースが出来てきますが、それでもスペースが少ない場合は、装置の再作成を行い、更にスペースを作っていきます。
10歳前後に始めることで、痛みがほとんどなくスムーズな矯正治療が可能になります。
11歳程度になると上顎の成長が止まってくるので、場合によっては大人と同じ方法で矯正治療を行うケースもあります。

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