叢生の一種である八重歯
八重歯は叢生という不正咬合の一種で、犬歯が前に出ている歯列を指します。
これまではチャームポイントの一つとして考えられていたため、矯正治療に踏み出す方が少なかった八重歯ですが、現在はSNSの発達により綺麗な歯列を求めて矯正治療を始められる方が多くなってきました。
八重歯は審美的な問題に目が行きがちですが、実は口腔疾患に繋がりやすい歯列でもあります。八重歯についてよく理解し、矯正治療をご検討の方にきっかけをご提供できたらと思っています。
八重歯の原因
八重歯の主な原因は「歯が生えるスペースがない」ことです。
歯が生えるスペースがない理由としては、
- 上顎の成長が足りない(柔らかい食事が多い)
- 顎のサイズと歯のサイズがアンバランスである(遺伝的な問題)
- 乳歯から永久歯への生え変わりに異常がある
このようなことが八重歯の主な原因に絡んできます。
八重歯によって引き起こされる
口腔疾患
虫歯や歯周病の原因となる
八重歯は叢生と同じく歯がデコボコしてしまうため、歯の清掃性が低下してしまいます。
また、歯の間に食べ物が挟まりやすくなってしまうため、歯と歯の間の虫歯や歯周病のリスクが高まってしまいます。
噛み合わせの問題
八重歯は叢生と同じく歯列がデコボコしてしまうため、バランス良く噛み合わせることができずに、奥歯や特定の歯に大きな負担がかかってしまいます。
それによって破折や顎関節症のリスクが高まり、強い負荷で歯槽骨に影響を及ぼし歯周病を進行させてしまう場合もあります。
八重歯の矯正治療
大人の八重歯の矯正治療
ワイヤー矯正及びインビザラインで歯列矯正を行います。
抜歯をするか否かは慎重に判断をするべきではありますが、歯が並ぶスペースがないために八重歯になっているため、抜歯をして歯列を整えるほうが確実であると言えます。
子供の八重歯の矯正治療
子供の八重歯の場合は、顎を広げることで、歯を並べるスペースを確保して正しい歯列へ誘導していきます。より幅を広げる必要がある場合は拡大装置を用いた治療を行います。